あたかも「真実、あるいは事実」かのように「あなたは、○○障害っぽい」「あなたは(お母さんとの関係が良くないので)○○障害かも」
日本におけるカウンセラーや心理セラピストは、上記のように「診断」をしたり「病名」をつけたりすることは一切できません。(診断や治療できるのは、お医者さんのみと医師法で決められています。)
つまり、カウンセラーや心理セラピストが「ご来談者様が、不安になるような無責任なキーワードを使うことは禁じられている。」ってことなのです。
これは、臨床心理学の世界では周知の事実です。
大学においては、「心理教育的援助を行うための、人間の総合的理解のあり方について」という、臨床心理学における心理教育アセスメントを学びました。(基本的な点を理論面、実践面(実験・検査)から学ぶこと)
そして、心理教育アセスメントを構成する、面接法、観察法、心理検査法の各方法における、基礎知識と技能について理論的、体験的に学びました。
心理検査法については、a・発達検査、b・知能検査、c・性格検査(質問紙法・投影法・描画法)、作業検査の各領域の検査から、それぞれ具体的な心理検査を取り上げ、自分たちがまずは、実験。
これらの各方法を学んだ上で、援助につながる心理教育アセスメントの包括的理解の方法として、被援助者(お客様)の特性にあわせた検査所見の読みとり方、書き方についても実践して見につけました。
当時学んだ、それぞれの内容・説明は、下記のとおりです。
乳幼児の精神発達や身体運動発達を測定するテスト。日本で多いのは、「新版K式発達検査」と「乳幼児精神発達診断法」です。
ちなみに、発達テストは発達障害の確定診断を行う検査ではありません。
昭和中期生まれのわたしは、学校で受けた記憶があります。
知能テストは実施様式から集団テストと個別テストに分けられますが、臨床場面では個別テストを用いるのが原則です。また、集団式テストを実施する機会はかなり減ってきているそうです。
さらに知能水準だけでなく、さまざまな臨床的症候群との対応の検討も可能です。
わが国におけるウェクスラー式知能テストには、幼児用のWPPSI、児童用のWISC-Ⅲ、成人用のWAIS-Rがあります。
なぜ「こんなにたくさん」検査したりデータをとるのか・・・
人はいろんな側面があるからです。
一つの検査だけで「見立て」をすることは危険
組み合わせて総合的に「見立て」をしていく事が臨床の世界では「必要」と捉えているからです。
まして、検査等しない状態で、援助者の「主観」を入れ「あなたは○○障害」と言ってしまうのは、あってはならないことです。
大切にすることは、援助者(カウンセラー、セラピスト)の「主観」を入れない、つまり、援助者思いこみで「判断」しない、今ココの事実だけを見ることだと思っています。
あくまでも、心理アセスメントの主体は、クライエント(お客様)であり、心理アセスメントの究極的な目的は、クライエント(お客様)の幸福感や、福祉の向上にあるというこです。
検査結果から、「強み」を知り、どう支援していくのか・・を知るためのものであり、「どこが劣っているのか」を掘り当てるようなものではないとも言えます。
お客様の心の声に耳を傾け、言葉という心の声を聴いて、「事実だけ」を見よう。そして、その基本姿勢を根底にリファインド心理セラピーセッションを開発したのが2014年です。
心理セラピストを名乗って10年め。そして、心理臨床家を名乗らせて頂いて7年目。
これからも、地域支援をモットーに、ふる里である仙台を中心にした、東北の心理セラピスト庄司真弓で在りたいと思っています。
本日も最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。